7月3日/第1日目
●第63回全日本実業団選手権、札幌にて開幕!

 国内最高峰のチーム戦、全日本実業団選手権が6月3日、北海道・札幌市で開幕した。
 昨年、男子は日本ユニシスが6年ぶり2度目のVを遂げ、女子はパナソニックが2連覇17回目の優勝を飾った(三洋電機時代を含む。12年度をもって休部)。
 今年は各都道府県予選を勝ち抜いた189チームが頂点をめざす。大会は入場無料。

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●大会運営に携わる裏方さんは200人!

 今大会への選手・チームスタッフの数は約2200人。その数の多さには驚きだが、大会を支えるスタッフの数も少なくはない。「今大会に携わるスタッフは、のべ200人」と説明するのは、競技役員長の木村敏男レフェリーだ。
「大会準備は、2月末に大会要項や参加申込書を各チームへ配布することから始まります。5月の申込締切が終わり、組合せが決まると一気に準備が忙しくなり、プラカード作り、選手に渡す記念品やプログラムを袋に詰める作業など、地道な仕事がたくさんあります。選手の方々には、こういう支えがあってこその全日本実業団だと知ってほしいですね」(木村レフェリー)
 また大会開幕後も、スタッフたちは、記録係、進行係、シャトル係といったそれぞれの役割に徹している。今回、放送係として、会場で試合結果などをアナウンスした村上真弓さんはこんな話をしている。
「とにかく言い間違いがないよう、気を付けています。たとえば、日本バドミントン協会だったら、日本は“ニッポン”。日本ユニシスは“ニホン”。様々ないい間違いを防ぐために私の放送原稿は、ルビだらけです(笑)」

選手が審判・線審を務めることで開催地の負担を軽減

 一方、全日本実業団連盟では、大会開催にあたって各都道府県協会の負担を減らすため、数年前から各チームに3名以上の3級審員判資格保持者を含ませることを義務付けている。これにより、初日は、自らの対戦の主審や線審を選手自身が務めていた。
「開催地にとってとくに大変だったのは審判員の確保だったんです。しかし、選手自身に審判員を務めてもらえば、その問題は解消できる。選手がルールへの理解を深められるのも利点のひとつです」(木村レフェリー)
 ――大会は選手とスタッフがいて成り立つもの。より洗練された大会運営のため、全日本実業団連盟は様々な試みを行なっている。

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●参加チームの横顔~エースによるチーム紹介

JAEA(鳥取県)
嶋崎竹二郎

「50代中心の布陣。全力で練習しています」

9回目6回目の出場。鳥取県は大会規模が小さいことが多いので、大きい大会はとてもうれしいです。今回出ているメンバーは、50代の方中心。20代は僕を含めた2人で、30代は1人です。全国へ行くことを目標に頑張ってきました。仕事は忙しいのですが、練習できるときはつねに全力で。今日はNTTデータ(東京)さんと対戦し0-5でした。ミスが多かった点など反省し、しっかり明日に繋げたいです。

ミズノ(大阪府)
阿久津博将

「シングルスで勝ったことがうれしい」

TOTO(福岡)さんとの対戦、2-2で回ってきた場面で、勝つことができました。シングルスで勝ったんですよ。もともとダブルスプレーヤーですし、練習量が少ないなか、シングルスでっていうのがうれしかった(笑)。最後まで不安や緊張感がありましたね。
 今回の目標は一次リーグ突破。前回は16シードに入っていたんですが、東海興業さんに当たって負けてしまったので今年は返り咲きたい。プレーする楽しさを仕事にもつなげたいですね。

日産自動車九州(福岡県)
原田聡志

「社内で応援してもらえるよう普段も頑張っています」

全日本実業団選手権は1年に1回、全国のチームが集まる最高の舞台。みんなで毎日、練習できるよう、頑張ってきました。今年の目標は32強。バドミントン部での活動は会社からの理解があり、練習がある日は気を遣ってもらっています。僕らも職場の応援を得られるようにチームの雰囲気作りを重視してきたつもりです。僕自身は単複で役割を果たし、少しでも上に行きたいです。(岐阜県庁に5-0で勝利)

京都市役所
(京都府)
金田 勲

「強豪チームの胸を借りて上をめざしています」

当然ですが、僕らが京都市役所勤務だからといって、優先的に体育館を使えるわけではありません(笑)。市民の皆さんと同じように公営の体育館を借りて練習している環境です。だから、3日連続練習できたかと思えば、長く時間が開いてしまうことも。ムラができやすいのですが、同じ市内の強豪・日本リーグ2部の三菱自動車京都さんと一緒に強くなろうと、よく合同練習させてもらっています。少しずつ強くなっている手ごたえはあるので、これからも頑張りたいです。

トヨタ自動車
(愛知県)
齋藤しおり

「同じ2部チームには負けられない」

昨年の2部リーグでは最下位から抜け出せず。(2部チームとして)一次リーグ突破は必至だと思ってます。それだけに、同じ2部チームがどこにいるか、どんな戦い方をするか、すごく気になる。一次リーグ突破できたらNTT東日本さんと対戦。粘りに粘って、とにかく粘る試合がしたいです。(新潟県庁に5-0で勝利。男女とも63回フル出場。前列中央が齋藤)